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安曇野は遠くの山に雪

炊飯器が壊れてしまったので、家の蔵に入っているのがあれば、欲しいんだけど、と弟から電話がきたのだった。じゃあ安曇野まで持っていくわ、と電話越しに母の会話が聞こえる。鍋で炊くと旨いのだが、毎日流暢なことをしている時間はないという、それもそうである。母が蔵から持ってきた炊飯器は、僕が自炊していた時の三合炊き。もっと大きな五合炊きがあると思っていたんだけど・・・とかたかたと言う。母が持ってきたそれはあまりにも頼りなくて、結局安曇野には炊飯器は持たず食料だけ持って行くことになった。
新作の花瓶岡谷ICから豊科まで高速道路に乗る。安曇野平を目指して行くと北アルプス連峰が鋸形を天に向けてそびえ立っている。昨日の雨で空気が澄み、はっきりと視界に浮かぶ。里は春の陽気で、車から降りると、強い風が吹きスカートの裾が踊る。
ガラス工房に着き、車を駐車していたら、弟が迎えに出てくれていた。しばらくするとアヤちゃんも出てきてくれたので、お土産を渡す。炊飯器がなかったのはあらためて連絡をしていたようだ。
二階の事務所でソファーに座りながら歓談する。この前行ったのはいつだったか。その時はガラス展示の棚が柱を囲むようにコの字型に変わっていたが、今度は二階を去年の大掃除の時に、レイアウトを変えたそうで、梱包材のような煩雑としたものはうまく隠れるようになっていた。
ガラスの講座を受けに来てくれている女性達が、すごくバイタリティーがあって、逆に自分がパワーをもらっています、とアヤちゃんが言う。
「とても素敵な仕事をしているね、頑張って」
午後二時頃に、東京から作品を見に来る人がいるということで、それまではゆっくりできるという。あまり長くは寄ってられないねと言いながら、来週の春のお彼岸には我が家のほうに来られるという話もしていた。弟夫婦達が来ると家の雰囲気が変わる。陽気な風が吹いて家が華やぐ。来週が楽しみだ。
さてそろそろ帰ろうかとしていたところに、お客様がやって来たので、早々に退散する。出掛けに壁に掛ける花瓶がとても気になったので聞くと、新作なんだよ、まだ思索段階ということで、いろいろ考えているようだった。形はいろいろと考えられるが、値段との折り合いが大変なんだそうだ。
「とてもいいよ、うん、楽しみだね」

僕を助手席に乗せた自動車は、山を背にして山に向かって帰る。

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Author:soupooh
こんにちは!Blue Heavenへようこそ。ミスチルとスピッツのファンです。
仲間由紀恵さんも好きです。オザケンも大好きです。
最近はあまりつぶやかないツイッターのつぶやきばかりですみません。
統合失調症の治療をしつつ、父の介護を母と二人三脚で行っているというファイトな日常を送っています。趣味は布小物作り。でも現在は趣味にいそしむ余裕はなく。
本はよく読みます。読めている時は環境や体調がいいときです。ジャンル問わずおすすめがあったら教えて下さい。
チャームポイントは、よく見ると三重まぶた。

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